トライバルタトゥーやオールドスクールタトゥーについて解説
タトゥーにはさまざまな種類やスタイルがあります。この記事では、タトゥーについてまだあまりご存じない方のために、タトゥーの分野のひとつであるトライバルタトゥーやオールドスクールタトゥーについて解説しています。
タトゥーについて
日本では刺青や入れ墨と呼ばれるタトゥー。その歴史は古く、5000年ほど前のものと推定されているミイラからもタトゥーが見つかっています。おそらくこのタトゥーが、今のところ地球上で最も古いタトゥーだと考えられています。日本の刺青文化にも長い歴史があります。日本では、江戸時代からとびなどの職人さんを中心に刺青が入れられるようになりました。美しいデザインで、世界からも評価の高い日本の刺青ですが、少々強面の人たちが入れるイメージが強く、社会的にはまだ受け入れられていない部分があることも真実です。しかし、その昔と比較すれば、格段に理解されてきていることは間違いありません。
この記事では、タヒチなどの太平洋の島々で先住民が育んできたタトゥー「トライバルタトゥー」や、特に若者の間でファッションとして定着したタトゥー「オールドスクール」について、詳しく解説しています。
トライバルタトゥーとは
トライバルタトゥーの歴史はとても古く、2000年ほど前には、すでにその歴史が始まっていたといわれています。トライバルとは、民族の象徴ともいえるデザインをタトゥー化したものです。トライバルタトゥーは、幾何学模様など、さまざまなデザインによりデザインされていて、その民族にとって大きな意味を持つものでした。
トライバルタトゥーには、主に7つの種類があるといわれています。
- ボルネオ
- ボルネオは、マレーシアのボルネオ島に端を発するタトゥースタイルです。ボルネオの動物や植物を題材にした彫刻が、このタトゥースタイルの原点だといわれています。トライバルタトゥーの中でも、おそらく最もよく知られているのが、このボルネオではないでしょうか。
- タヒチ
- タトゥーの語源ともなった言葉「タタウ」は、このタヒチで生まれました。「タタウ」は「叩く」という意味を表すそうですが、それをイメージさせるような円や曲線でデザインされているのが、このトライバルタトゥーの特徴です。黒色に塗られた部分が非常に多く、黒と肌の色のコントラストも特徴的です。
- マオリ
- ラグビーのニュージーランド代表「オールブラックス」でも知られるニュージーランドの原住民マオリ。マオリのトライバルタトゥーは、主に曲線を組み合わせてデザインされています。この神聖なタトゥーを顔面に施している人は、マオリの中でも特別な、非常に限られた人たちだけだそうです。
- サモア
- サモアのトライバルタトゥーは、現在も、その伝統が引き継がれている、とても貴重な存在です。現地で引き継がれているタトゥーには、お決まりのセットがあり、足に施される左右対称のデザインは、たいへんよく知られています。サモアの海や自然を思わせるデザインが連続したパターンの中に取り入れられています。サモアは世界的に見ても多くのタトゥー愛好家に認知されているトライバルタトゥーですが、一般的には現地に伝わるものとは異なり、腕や背中などに入れられることが多いようです。
- カリンガ
- カリンガは、フィリピンのルソン島に住み続けるカリンガ族のトライバルタトゥーです。カリンガ族のトライバルタトゥーの特徴は、洋服のようにタトゥーを集めて描くところです。
- ハイダ
- ハイダ族は、北米大陸の太平洋沿岸に住む先住民です。インディアンのトーテムポールのように独特で、ややユーモラスにも見えるデザインが特徴的です。トライバルタトゥーの多くはブラックのインクだけを使って入れられますが、このハイダ族のトライバルタトゥーには、レッドが多く使われています。
- マルケサス
- マルケサスは、マケージャとも呼ばれる、タヒチの北東、約1500kmほどの位置にあるマルケサス諸島の先住民発祥のタトゥーです。前身に、しかも広く施されることが特徴です。
トライバルタトゥーは、このように、大まかに7つのデザインに分けられます。もちろん、個人個人、インスピレーションで入れてもよいのですが、やはりその原住民が大切にしてきた伝統や意味を考慮すると、味わい深さがあるのではないでしょうか?もちろん、トライバルタトゥーは、まだまだ奥が深いものなので、ここを入口として、さらなる探求を重ねてみることをおすすめします。
オールドスクールタトゥーとは
オールドスクールタトゥーは、アメリカが生んだ伝統的なタトゥースタイルです。タトゥーに興味のない方でも、絶対に目にしているオールドスクールタトゥー。ロックスターやハリウッドスターの中にも、このスタイルのタトゥーを入れている人は多くいますし、ファッションブランドのデザインにも取り入れられています。このオールドスクールタトゥーには、定番デザインが存在するので、それらについて説明していきましょう。
- ハート
- ハートは「心」であり「愛」です。よく見かけるのは、このハートに矢が突き刺さっているものですが、これには「あなたに首ったけ」的な意味があります。この「あなた」の部分は、リボンのようなデザインの上に名前などを彫ることで表します。次にご紹介する「ダガー」とも組み合わされることの多いデザインです。
- ダガー
- ダガーは短剣を意味します。勇敢さの象徴ともいえるデザインは、先ほどのハートや蛇、ワシなどとともによく描かれます。
- 帆船
- なぜタトゥーに帆船なのかと思われる方もいらっしゃると思いますが、タトゥーは、その歴史上、水夫さんがよくまとい、水夫さんによってメジャーな存在になったといえるほど、船とは関係が深いものです。大荒れの海上をものともせずに立ち向かう帆船は、やはり勇敢さや勇気の象徴として、とても人気のデザインになっています。
- コンパス
- 帆船同様、このコンパスもオールドスクールタトゥー定番のデザインです。コンパスといえば道案内に欠かせないもの。旅や挑戦を成功へと導く…そんな意味がコンパスにはこめられているのではないでしょうか。
- ノーティカルスター
- ノーティカルスターは、コンパス同様、道案内に欠かせない存在。オールドスクールでも外せない定番デザインです。このノーティカルスターは、左手首に入れると「未来への道しるべ」になるといわれています。
- スカル
- 次にご紹介するフラワー(バラ)と組み合わせられることの多いスカルも、オールドスクールでは外せない定番デザインです。スカルは「永遠」を表すとされるため、フラワーとの組み合わせは「永遠の情熱」を表します。
- フラワー
- バラを代表とするフラワー柄も、オールドスクールタトゥーでは外せない定番デザインです。バラは「情熱」を表すこともあり、多くのタトゥー愛好家が入れる人気のデザインでもあります。
- 動物
- オールドスクールタトゥーには、動物もよく登場します。中でもよく登場するのは「イーグル」「スネーク」「スワロー」などでしょう。イーグルはアメリカの象徴であり、勇敢さも表します。スネークは、日本同様、海外でも縁起のいい動物として扱われていることが多く、オールドスクールタトゥーでも、ハートやダガーとよく組み合わされます。スワローはいつも同じ時期に巣作りに戻ってくることからもわかるように、水夫たちが安全を祈願して入れたデザインだといわれています。
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